「食べ物」というのは、いつの時代の学習者も「わっ!」と盛り上がり、興味を持つ人が多いトピックではないでしょうか。
『めしあがれ』はそんな「食」を通して日本語を学ぶことができたら...と思っている先生にぴったりの教材です。
内容が濃いので、どんどん深く掘り下げていくことができる教材となっています。
めしあがれ〜食文化で学ぶ上級日本語〜について
- 本文
- 内容質問
- 発展問題
- 食のひとくちメモ
- レシピ
本文
各章に1つの題材(出汁、寿司、関東と関西料理の違いなど)があり、それについての読み物(2〜3ページ)となっています。
本文中には挿絵としての写真も載っており、JLPTN2レベルより上の漢字にはふりがながついています。
内容質問
本文を読んだ後に、内容の確認として使える問題がいくつか載っています。
発展問題
本文の内容を発展させ、「自分の国ではどうだろうか」「自国の食材と比べるとどうだろうか」と自分自身と結びつけて考え、自分の言葉で答える質問がいくつかあります。
食の一口メモ
色に関するちょっとしたコラムが載っています。食感のオノマトペを紹介したり、食と関連した言葉の語源についてふれたり...と短時間で読むことができるコラムです。
レシピ
『めしあがれ』の楽しいところは、なんといってもこの毎回違う和食のレシピが入っているところではないでしょうか。材料から作り方、TIPSとしてコツまでしっかり入っています。
また、後半には本文を英訳したものがまとめて載っています。(レシピも英語版があります)
そのため、日本語教育だけではなく、英語話者の独学や、または英語学習にも使えるのではないでしょうか。
目次を見る
前半は「食」を様々な面から切り取り読み込む日本語教材が全部で15章あります。
- 第1章 日本の食文化の特徴
- 第2章 関東と関西の料理の違い
- 第3章 出汁とうま味
- 第4章 寿司
- 第5章 洋食のはじまり
- 第6章 米
- 第7章 箸
- 第8章 和食の麺(うどん・蕎麦)
- 第9章 弁当と駅弁
- 第10章 給食
- 第11章 郷土料理とB級ご当地グルメ
- 第12章 食文化と価値観
- 第13章 ラーメン
- 第14章 うなぎ(鰻)
- 第15章 お好み焼き
本書の特徴
■内容に深みを持たせることができる
ただ和食を紹介しているわけではなく、そこに関わる歴史や人々の習慣、地域的な差が及ぼす食への影響など、とても深く和食をトピックにして読んでいくことができる教材となっています。
そのため、ただ本書を読んで終わりにするのではなく『あなたの国ではどうだろうか?』と更に突き詰めて考える活動へとつなげることが可能になります。
■豊富な教材がウェブサイトで公開されている
『めしあがれ』には公式ウェブサイトがあり、そこでは章ごとにレシピ動画や資料が用意されています。
補足資料として使える画像などもあるので、授業準備に役立ちます。
関連情報
オンラインの声
授業への導入例を見る
『めしあがれ』を日本語教育の授業に取り入れる場合、どうやって使ったらいいんだろう?
そんな先生は、ぜひ下記ウェブサイトで公開されている教案を見てみてください。
各章ごとに参考までに使える教案が、画像やJamboardスライドと一緒に掲載されています。
この本を買ってみる
紙版の実物サイズはA5サイズのため、「少し小さいな」と感じる方もいるかもしれません。
そんな方は電子書籍版もあるので、そちらを購入するのもいいのではないでしょうか。
ぜひ、中上級〜上級の学習者と一緒に使ってみてください。対話と内容を楽しみながらレッスンができると思います。