日本企業・海外の日系企業のビジネス現場で働くことを視野にいれた学習者に使用できる教材です。
すでに企業で働いている学習者にも、これから働く予定の内定者にも使えます。
明記はされていませんが、レベルとしてはJLPT N1取得かそれ以上が想定できると思います。
この本の構成
ビジネスという環境下では、日本語能力はもちろんのこと、問題解決能力も問われます。この教材では、「語彙表現・会話」を学びながら「日本の企業文化について考える」ことで、問題を見極め、解決方法を考える力の養成を目指します。
全15課で構成されており、各課は「ビジネス会話の流れを学ぼう」と「企業文化について考えよう」の2つに分けられています。
- ビジネス会話ぼ流れを学ぼう
- フローチャート:会話展開を知る
- モデル会話:会話例の提示
- 語彙・表現:モデル会話中の重要表現の確認
- ロールプレイ:モデル会話に即したRPと状況を少し変えたRP
- 企業文化について考えよう
- ケーススタディ:企業文化を考えるケーススタディ
- 異文化ロールプレイ:複雑な状況でのRP
まずフローチャートで会話の流れを確認し、モデル会話を見ていきます。
「語彙・表現」はモデル会話の中に出て来た重要語彙や表現が取り上げられ、1つの課につき大体6-9個ほどが取り上げられています。(少し練習問題もあり)
その後ロールプレイを実施し、実際の場面で使えるようにしていきます。
目次
ビジネス会話では自己紹介に始まり、次のような項目があります。
- 電話の取りつぎ方
- アポの取り方
- 会議への参加や提案
- クレーム処理
- 新規顧客の開拓
ケーススタディの方も「自己アピール」という話題に始まり、「間違っていないのに謝らなきゃいけないのか」「情報の共有はどこまで」と深いトピックが多いです。
各課にある企業文化を考えるケーススタディ(読み物)が、とても充実した内容です。教師側も考えさせられ、学ぶことが多いです。
関連書籍
同シリーズ初中級・中級版・ライティング版も出ています。
村野節子 山辺真理子 向山陽子
¥1,700(本体価格) B5版 103p
村野節子 山辺真理子 向山陽子
¥1,400(本体価格) B5版 90p
関連サイト
出版元であるスリーエーネットワークさんのウェブサイトへいくと、無料で「教師用ガイド」などの教材がダウンロードできます。(音声は付属のCDから)
上級・超級レベルの学習者にあまり慣れていなかったり、ビジネス日本語といっても表現を中心に教えて来た方にとっては最初使用するのが難しく感じるかもしれません。その場合、上記の教材は非常に助かります。
このサイトから「ケーススタディの具体的な進め方」などが入手できるので、その点安心できます。
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アマゾンレビュー
本編は、製造・輸入販売を行う専門商社の新入社員を主人公に、上司や取引先のやりとりがリアルな会話で描かれています。自己紹介から電話の取り次ぎ、アポイントの取り方、クレーム対応、会議での提案、催促や交渉、受注まで……。取引先からクレームを受けたりなどのシーンはもとより、相槌やフィラー、敬語や判断の保留など、現実的なやりとりを「会話」として擬似体験できます。企業文化を学ぶというコラムでは、IT企業、旅行業、輸入販売業の新入社員を主人公としたケーススタディも。語彙や表現もまとまっており、メリハリのついた構成でレッスンを進めることができました。
-Amazon カスタマーレビュー
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